マクラーレン内部に亀裂か?ピアストリが激怒したシンガポールGPの舞台裏

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F1シンガポールグランプリで、マクラーレンのチーム内力学が揺れました。オスカー・ピアストリはオープニングラップの接触を受けて順位を落とし、無線で「それは公平ではない」と不満を表明。最終的にスチュワードは接触を“レーシングインシデント”と判断し、チームはランド・ノリスに順位を戻すよう指示しない決定を下しました。

ABCのライブ報道によれば、スタート直後、ノリスはマックス・フェルスタッペンのレッドブル後部に触れ、その流れでピアストリのマシン側面にも接触。ピアストリはバリアに向かいかけるほどの挙動となり、序盤でポジションを落としました。ピアストリは無線で「公平ではない」と訴え、チームに対応を求めましたが、マクラーレンはスチュワードの判定を踏まえ、オーダーは出さず。ピアストリはその後も粘り強く走行したものの、27周目のピット作業で左リヤの交換に手間取り、同僚よりおよそ3秒遅れるロスが発生しました。

一方レースは、ポールのジョージ・ラッセルが危なげない展開で今季2勝目。フェルスタッペンが2位、ノリスが3位でフィニッシュし、シンガポール特有の追い抜きが難しい市街地コースの中、ノリスは終盤もDRS圏内に張り付き続けたものの、逆転には至りませんでした。マクラーレンはこのレースでコンストラクターズタイトルを確定させ、ザク・ブラウンCEOは件の接触を「ハードレーシング」と評しています。

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ピアストリはレース後、「意図的ではないと信じているが接触はあった。詳細はリプレーで確認したい」と冷静にコメント。チームの“交戦規定”を今後見直すかは不透明で、シーズン最終盤に向けて緊張感は残ります。選手権ではピアストリのリードが目減り(ノリスとの差は22点、フェルスタッペンとの差は63点に縮小)し、残る6戦+3スプリントでの一挙手一投足がタイトル争いを左右しそうです。

今回の一件は、チームオーダーの適用範囲や“公平性”の線引きが、瞬時の判断を迫られるF1という競技でいかに難しいかを浮き彫りにしました。ピアストリの無線はドライバーの心理的負荷の大きさを示しつつ、マクラーレンの意思決定はスチュワードの裁定と全体戦略(チームのタイトル確定)を優先した現実的対応とも捉えられます。ピアストリとノリスはこれまでも互いを高く評価してきましたが、ハイレベルなタイトル争いでは、ミリ単位の判断とチーム内合意が結果を大きく左右します。マクラーレンが透明性のあるルール共有と説明責任を果たし、両ドライバーの納得感をどう醸成していくかが、残りの戦いの鍵になるでしょう。

出典:ABC News “F1 Singapore Grand Prix: Lando Norris hits Oscar Piastri on first lap, George Russell wins”

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