費用対効果を重視する結婚式――ジャージー島で進む“賢い予算配分”の潮流

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ジャージー島では、結婚式の計画をより戦略的に進めるカップルが増えている。政府統計によれば、2024年の婚姻件数は381件で、2023年から7件増となった一方、2014年の522件と比べると大きく減少している。物価上昇と式の形の多様化を背景に、「安さ」ではなく費用対効果(バリュー)を重視する傾向が鮮明だ。

数字が示す変化:式場選びと実施形態

最新の年次報告では、民間婚(シビルセレモニー)は316件あり、そのうち135件Register Office(登記所)で実施された。これは前年から24件増で、簡素で手頃な実施形態へのシフトが続いていることを示す。規模を抑えつつも満足度を損なわない「賢い選択」を求める姿勢が広がっている。

現場の実感:優先順位を決めて配分する

ウェディングプランナーのモリー・ハッパー氏は、カップルが全体予算を俯瞰して優先順位(写真・料理・会場など)を明確にし、配分を最適化するケースが増えていると話す。ポイントは「安いから選ぶ」のではなく、費用に見合う価値をどう確保するかだ。写真の仕上がりを最優先にして会場装飾をミニマルにする、地元食材で満足度の高いケータリングを選ぶ、といった意思決定が目立つという。

オールインクルーシブ需要と“自分たちで手を動かす”節約術

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イベントプランナーのマイク・ウォード氏(The Workshop)によれば、ホテル等のオールインクルーシブ会場への関心が高まっている。テント(マーキー)婚は地代・テント・仮設トイレなど個別手配の積み上げで総額が上振れしやすく、パッケージ型のほうが全体最適になりやすいからだ。また予算を抑えるため、新郎新婦や家族がテーブルセッティング等を手伝う事例も増加。花材の選定でも季節・量・種類を調整することでコストを圧縮しやすいという。

“小さくても豊かに”——満足度を高める工夫

ゲスト体験を重視する流れの中で、席次を絞って料理や写真に厚く配分する、登記所+少人数レセプションにするなど、規模より質を選ぶ設計が定着している。結果として、総支出は抑えつつも「自分たちらしさ」を表現できる構成が増え、費用対効果の高い結婚式が実現している。

これからの見通し

物価動向や可処分所得の影響は続く見込みだが、会場側のパッケージ最適化、プランナーによる見積りの見える化、オンラインでのベンダー比較などにより、“賢く選んで満足度を上げる”潮流は継続するとみられる。統計上は件数が長期的に減っている一方で、価値重視の意思決定は今後も定着していくだろう。

出典

Jersey couples seek 'value for money' wedding ceremonies
Couples are choosing hotels over marquees and adding DIY touches to their weddings.

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